人と音色MAGAZINE
英国パビリオン コンセプトプロジェクト『Park Track Picnic』

英国パビリオン コンセプトプロジェクト『Park Track Picnic』

パビリオンテーマ『Come Build the Future』を発信する街中プロジェクト

2025年9月22日、大阪・関西万博の英国パビリオンにて「Come Build the Future(ともに未来をつくろう)」をテーマとしたイベント『demo!expo Afternoon Tea』が開催されました。会場には関西エリアより12名の子どもたち、その保護者たち、またエディンバラ公爵殿下および公爵夫人殿下がご臨席されました。英国式のアフタヌーンティーでテーブルを囲みながら、子どもたちのアイデアをかけ合わせて作曲された音楽「PLAY THE CITY」がお披露目されました。

人と音色は、一般社団法人demoexpoと共同で、子どもたちのアイデアをかけ合わせて音楽をつくりあげるイベント『Park Track Picnic(パーク・トラック・ピクニック)』を企画・プロデュースしました。音楽が生まれた背景や、お披露目当日のイベントの様子を、本記事にてご紹介いたします。

[子どもたちが作った楽曲のプレイリストはこちら]
https://soundcloud.com/user-665373837/sets/parktrackpicnic

英国パビリオンのテーマ『Come Build the Future』を発信する街中プロジェクト『Park Track Picnic』

大阪・関西万博の英国パビリオンが掲げるテーマは「Come Build the Future(ともに未来をつくろう)」。アイデアのひとつひとつは、積み木と同じように、組み合わせや集積によって様々な未来を拓く可能性を秘めている、そんなメッセージが込められています。

そんな英国パビリオンのメッセージはきっと、言葉で伝えるよりも、実際に、一緒につくる体験を通して表現できるんじゃないかな。そう考えた私たちは、万博開催に先立ち、英国パビリオンのメッセージを体現するイベント「Park Track Picnic(パークトラックピクニック)」を企画しました。

Park Track Picnicは、子どもたちが思い思いに音をあつめ、みんなのアイデアをかけ合わせて音楽をつくりあげる体験イベント。体験の中で、ひとりひとりの視点や感性の”ちがい”に光をあてて、お互いに面白いと感じたり、そのちがいが混ざりあう魅力に出会ってほしいという、人と音色の想いもこめたイベントです。

アイデアがかけ合わさって音楽ができるまで

①音のサンプリング

音のサンプリングは、子どもたちの自由な視点が存分に発揮されるよう、極力自由で、ルールを作らずに実施しました。公園や街の自然音をサンプリングする子もいれば、散歩している犬の声を拾ったり、日向ぼっこしている人へ話しかけて話す言葉を録音しているチームも。一人ひとりの視点のちがいが面白いですね。

集まった音の一例

公園の川の音 / 足音 コンクリ、砂利道、草むら / 柵を叩く音 / 自転車のベル / ゴミ箱か何か箱状のものを叩く音 / 犬の鳴き声 / 鳥の鳴き声 / 口笛 / 公園にいたおじさんの声 / 公園にいた外国の方の声 / 石でコンクリを擦るような音 / バイクのエンジン音 / 公園の出店の発電機の音 / 料理屋さんかどこかで中華鍋を振る音 / 公園の駐車場か何かの精算機の音 / 参加した保護者の方の声 / 偶然録音されっぱなしで録れていたキャロリンさんのスピーチの声 / 子供達が遊ぶ声、だるまさんがころんだやケンケンパーなど / 子供達が自らサンプリングするときに入ってしまった自分や大人達や周りの声 / COME BUILD THE FUTUREの掛け声 などなど

②アプリケーションを使った作曲

音を集めた後は(英国らしくティータイムをしながら!)早速アプリケーションを使ったトラックメイキングに挑戦。それぞれが心地よいと思うビートも、作る楽曲の数も、1つ1つの作り込みの方法も千差万別。大人たちが想像するよりも遥かにかっこよい音楽が出来上がってきます。
また作曲には、子どもたちに混ざってプロのトラックメーカー アツムワンダフルさんも作曲に参戦。子どもたち全員から音の欠片をうけとって大作を作っていました。

③作った音楽を、さらにかけ合わせる

それぞれが作った楽曲をお披露目。工夫したところやおもしろいと感じたところを伝え合いました。さらに集音マイクを挟んで、セッションも!かけ合わせで唯一無二の音楽が次々に生まれ、響き合い、Come Build the Futureなセッションでした。

Park Track Picnic
開催日:2025年3月29日(土)
場所:靭公園(大阪市西区)
主催:英国パビリオン
プロデュース:株式会社人と音色、一般社団法人demoexpo
トラックメーカー:アツムワンダフル
アートディレクション・デザイナー:平松円
クリエイティブパートナー:株式会社人間、株式会社parks、有限会社JIKAN Design、株式会社Rgraph

『demo!expo Afternoon Tea』にてお披露目

 「demo!expo Afternoon Tea」にはPark Track Picnicにて作曲に参加した12名の子どもたちが出席。イベントの様子や、全員の音のかけらが組み合わせ合って生まれた音楽「PLAY THE CITY」がお披露目されました。足音、金属の音、風の音に、笑い声と。一つ一つの視点やアイデアの面白さ、そしてそれがかけ合わさる無限の可能性に、光を当てた音源に会場からは拍手喝采でした。

demo!expo Afternoon Tea
[開催日] 2025年9月22日(月)
[場 所] 大阪・関西万博会場 英国パビリオン 1階 レストラン(大阪市此花区)
[主 催] 英国パビリオン

正解のない音楽だから「ちがい」に惹かれあう。

このイベントを通して、一つ一つの視点やアイデアの面白さ、そしてそれがかけ合わさる無限の可能性に、光を当てられたと思います。
足音と、金属の音と、笑い声と、風の音と。それぞれの着眼点ももちろん面白いのだけど、それを重ねてみると、ときどき奇跡みたいにハマって、最高のフレーズになっていました。

そんなことって、人も、社会にも、言えることだと思うのです。
一人ひとりの感性や特性が、かけ合わさるから、一人では到達できないような場所にたどりつけるもの。子どもたちの表情と、音楽が教えてくれました。
きっと、忘れられない記憶になったことでしょう。
Come Build the Future。ともに未来をつくった日。

メディア掲載

「力合わせれば、世界を変えられる」子供たちが集めた音を楽曲に 万博英国館で披露(2025.3.30 産経新聞)

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