人と音色MAGAZINE
【インタビュー】ツナガリ講師 竹内真秀先生 │ 正解のない仕事だからこそ

【インタビュー】ツナガリ講師 竹内真秀先生 │ 正解のない仕事だからこそ

ツナガリMusic Lab. の先生をインタビュー。今回は2021年8月からジョインしていただいた新しい音楽講師である「竹内真秀(まほろ)」先生を紹介したいと思います!
これまで神戸を中心にご自身のピアノ教室を20年近く続けてこられた経験豊かな真秀先生が自らツナガリMusic Lab. の門をたたいて「参加したい」と申しでてくれたのが2021年春頃のことです。北野教室のオープンイベントを取り上げた新聞記事と偶然出会い、ビビッときたとのこと!
そんな不思議な縁のある先生の、魅力や想いをイタリアンのテーブルを囲みながら紐解いていきたいと思います。

竹内真秀(たけうちまほろ)
神戸女学院大学音楽学部ピアノ科卒業。ウィーン夏季音楽セミナーでA.イエンナー、ニース夏季音楽セミナーでO.ポワッソンに師事。第4回日中友好振興コンサートに出演、優秀賞受賞。 子育て支援員、保育士資格取得。発達障害児支援を学びながら、発達障害児のための音楽教室でも講師を務める。御影在住の2児の母。

ツナガリMusic Lab.との出会い

紗貴子:

というわけで、今日はよろしくお願いします(カンパイ!)。
まずは先生とツナガリMusic Lab. との出会いから話していきたいと思います。
たしか今年の春頃にご連絡いただいたのがきっかけですよね。

真秀:

そうですね!読売新聞で教室の記事を拝見したときに「自分がしたかったことを実現されてるな!」と感じて。一緒に働きたいと思いました。当時は求人の募集もかかってないけれど、、ダメ元で「働きたいです」とご連絡しました(笑)

紗貴子:

ご縁がありましたよね(笑)「先生同士が切磋琢磨してるのが素敵」だって連絡いただいて本当に嬉しかったのを覚えています!当時は出産を控えたこともあり採用は保留とさせていただいたんですが、その後もオンラインの勉強会にも参加してくださって。熱心な方と出会えて嬉しいなぁと思っていました。

真秀:

ちょうど子どもたちが進学、成人して子育てが一段落した時期で、「新しいことをやるなら今だ!」と思ってたんです。特に「子どもと音楽」の分野を深めていきたいなと考えていまして、保育士の資格をとったりと動いていましたね。これまでの経験を活かしながら、他にはない新しい音楽教室の形を模索していたんです。

紗貴子:

動いてアンテナを張っている中で、ツナガリと出会ってくれたんですね!

紗貴子:

いざ携わってみて、何か印象の変化はありましたか?他の先生は新人研修を「鬼の講習」だなんて言ってましたけど(笑)

真秀:

・・・(沈黙) 笑
でも新しいものを学ぶのがわたしは好きなので、ありがたいですよ。ABA(応用行動分析学)の研修を受けて、早速従来の教室の生徒さんにもうれしい変化があって、手応えも感じられてるんです。

紗貴子:

ツナガリMusic Lab.とは別で真秀先生が担当されてる生徒さんですね!どんな変化ですか?

真秀:

研修の中にもある「声掛け」の方法を変えてみたんです。その子をよく観察しないと見つからない具体的な声掛けを心がけるようにしてみると、まずピアノの弾き方が変わったのがわかりました。ピアノって弾き方に心の状態が出るじゃないですか。

紗貴子:

うんうん、出ますよね。

真秀:

失敗しても、演奏を投げ出さずに向き合えるようになって。先日は「学校の音楽会でピアノに立候補して合格したよ」と教えてくれました!

紗貴子:

わあ!嬉しいですね。昨日のツナガリのレッスンの中でも、真秀先生がピアノの「指先のタッチ」についてお手本を見せて声掛けをした時、生徒さんの音がパッと変わった瞬間がありましたね。音のちがいが感じられて、生徒さんも親御さんも深く頷いていたことが印象的でした!

寄り添う。でもわかった気にならないように

紗貴子:

先生は長くピアノの先生をされてきましたが、大事にしてきたことはどんなことですか?

真秀:

まずは基本的なことですが「レッスンに来るのが楽しみになるように」というのは心がけています。音楽が楽しいものになるように、先生がどんな接し方をするかは大事ですよね。わたしが子どもの頃は今より先生が怖くて手を叩かれたり、そんな嫌な思い出もピアノと紐付いて残ってしまってるので。自分がされて嫌だったことはしない、自分がしてほしかった対応を子どもたちに、と考えています。

妹さんが小さかった頃の姉妹での連弾の様子
真秀:

あとはできるだけ生徒さんに自分で喋ってもらうようにしています。

紗貴子:

ほほう、なぜですか?

真秀:

わたしが想像してることと、生徒さんが実際に考えてることは一致しないことの方が多いと思うんです。だから”その子のことをわかった気にならない”ように、生徒さんの言葉で話してもらっています。

紗貴子:

「わかった気にならない」はわたしも大切だと思っています。相手のことを理解できてる、と満足してしまったら、相手を観察したりや分析する目は絶対に鈍りますよね。

真秀:

そうですね。レッスンもそうですし、仕事をする上で変な自信は持たないように気をつけてます。「わかってる。これで十分」と思うとうまくいかないことが多いですし、安定を目指すと新しいやり方に挑戦できなくなってしまうと思うんです。

紗貴子:

子どもが変われば、やり方も変わっていく。この仕事には「絶対の正解」がないんですよね。

これから挑戦してみたいこと

紗貴子:

先生は、どんなところに楽しさややりがいを感じて音楽講師をつづけてこられましたか?

真秀:

ありきたりかもしれませんが、子どもの成長が見れて自分も成長させてもらえるのが一番です。全国に沢山のピアノ教室がある中で、選んできてもらえるご縁はすごく大事にしたいですし、その子にとって人生のほんの一部であるレッスンの時間が「やってよかった」「楽しかった」といい思い出になったらいいなと思ってレッスンしています。

紗貴子:

そうですよね。私もこの仕事をしていて、子どもたちの成長には心打たれます。特に成長感じるのはやっぱりコンサートですねぇ。この2年コロナでできてませんでしたが、今年の春には開催したいですね。

真秀:

コンサートがあったら生徒さんと連弾とかしたいなぁ。

紗貴子:

是非やってほしいです!コンサートは毎回、講師演奏のステージも用意していて、講師の連弾をやったり生徒さんとバンドを組んだりしてましたよ!他にやってみたいなと思うことありますか?

真秀:

そうですねぇ・・・。まずはこれから始まるレッスンにしっかり取り組んで、その経験から枝をのばすように色んなことに挑戦したいと思います。例えば、さきこ先生が学習塾向けの幼児プログラムの開発を行ってますよね。そういった分野の取り組みもとても興味があります!

紗貴子:

外部の方とコラボレーションして新しいことに挑戦すると、その経験がレッスンをより良くしていけることも多々あると思います。子どもたちに負けないくらい、わたしたちも挑戦を楽しんでいけるといいですね!

まとめ

真秀先生のお話をきいていると「自分だったらどう感じるか」という視点で、子どもとの接し方を客観的に見つめ直し、常によりよく磨いていこうとする、謙虚な姿勢があるのを感じました。相手の気持ちを想像することを大事にしながらも、”理解してる”と思い込みはしないようにちゃんと耳を傾ける姿勢は、これまでの仕事や子育て、ご自身の経験のなかで培ってきた考え方なのだそうです。

きっとこれからツナガリでもひとりひとりと寄り添って、本人の意欲を引き出し、一緒に音楽の喜びを感じられるようなレッスンを展開してくださると期待しています(^^)また、長年ピアノ指導を続けてこられた真秀先生と出会って、子どもたちの演奏がどのように変わっていくのか、とても楽しみにしています!

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